トルコの文化やトルコ人の特徴など、トルコに関して知っておきたい12のことを紹介していきます。トルコへ旅行へ行くなんて際には参考になるかもしれません。
トルコ文化やトルコ人の特徴と言っても、トルコ文化にはギリシャ、アルメニア、ジョージア(グルジア)、アラブ諸国、その他中央アジアの国々などの慣習が、長い歴史の中で織り込まれてきたため、全てを挙げるのは無理。
しかし、そんな中でもトルコやトルコ人について少しだけ理解を深めたいなら、これから紹介する12の特徴を知っておくと良いかもしれません。
西洋と東洋の境界線に位置し、文化や人種のるつぼとして存在してきたトルコに関して、抑えておきたい12の特徴を紹介していきます。
- トルコ文化やトルコ人の特徴1:挨拶とコミュニケーション
- トルコ文化やトルコ人の特徴2:服装
- トルコ文化やトルコ人の特徴3:邪悪な目 ナザール・ボンジュウ
- トルコ文化やトルコ人の特徴4:子供や出産に関して
- トルコ文化やトルコ人の特徴5:食文化
トルコ文化やトルコ人の特徴1:挨拶とコミュニケーション
トルコ人は日頃から他人に対して祝福を送ったり共感の気持ちを示すのが大好き。そして、そのような場面では通常、同じ表現が使われことが一般的です。
例えば、
- 友人が病気になった時に使われる表現は
- Gecmis Olsun(お大事に)
- お店に入ったときに耳にする言葉は
- Hos Geldiniz(いらっしゃい)
また他にも、トルコでのコミュニケーションにおいては以下の3つのポイントを抑えておくべき。
- 年上の人や初めて会った人には丁寧な表現を使って話かける
- 例:「あなた」を指す単数形の「sen」ではなく、複数形の「siz」を使う
- 年上の人や社会的地位の高い人を呼ぶ時は敬称を使う
- 例:「agbi(お兄さん)」「abla(お姉さん)」「bey(英語のMr.と似た表現)」
- 言葉だけではなく、目や手のジェスチャーで伝えることもある
- 例:拒否は目を真っ直ぐ見ることで伝えられることがある
このように、トルコ文化を象徴する挨拶やコミュニケーションのリストは延々と続きますが、嬉しいことに、トルコ人は観光客にたいしてとても寛大です。
そのため、基本的にはいくつかのフレーズを覚えるだけで大きな敬意を示してもらえるので、小さなことは気にしなくて大丈夫です。
ちなみに、トルコではバスを待って同じ列に並んでいるような状況で、たった10分間、隣同士で会話が弾んだだけでも「友達」と見なしてくるような、非常にフレンドリーな人たちが多いです。
トルコ文化やトルコ人の特徴2:服装
他の先進国と同様、最新のトルコのファッションはカジュアルな西洋スタイル。
しかし伝統的なトルコの服は、コーカス地域で着られる伝統的な服と似ていて、比較的寒い気候にも対応出来るよう、綿とシルクとウールで作られていました。
歴史的にトルコ人の祖先はシルクロードの近くに住んでおり、そのことが、服飾の文化にも影響したと考えられます。
ちなみに、オスマン帝国時代は、一部の女性は「Ferace(グレーまたは黒い一つの生地で体のほとんどの部分を隠す服)」を着用しており、一部の男性は「Shalvar(ゆったりとしたズボン)」を着用していました。
また当時は、頭に着ける装飾品が社会的地位によっても違うといった特徴もあったのです。
トルコ文化やトルコ人の特徴3:邪悪な目 ナザール・ボンジュウ
トルコの街を歩いていると、「目」を型どったアクセサリーのようなものが、屋台やお土産屋によくぶら下がっているのを見ます。
これは、ナザール・ボンジュウ(Nazar Boncugu)といい、屋台やお土産屋だけでなく、職場や家庭、バスや車などにぶら下がっている「邪悪な目」と言われるお守り。
トルコ人はこのナザール・ボンジュウを「悪を清めるお守り」として信じていて、最近ではトルコ文化の代表的なものの一つとなっています。
トルコのお土産屋で大量に買い物をした場合などは、タダでくれることもありますよ。
また、赤ちゃんが生まれた時にお守りとしてナザール ボンジュウをプレゼントすることも、トルコ文化の中では一般的です。
トルコ文化やトルコ人の特徴4:子供や出産に関して
トルコ人は子供が大好き。そのため、家族に子供が加わると、周りの人たちからその子供に対してたくさんの注目が集まることになります。
そして、子供が生まれると家族のサイズが大きくなる(家族として強くなる)ため、トルコ文化において子供は強さの象徴ともされています。
このようにトルコ人にとって子供は非常に重要であるため、基本的にカップルが結婚した後に妻が妊娠するのは自然で当たり前なことと考えている人が多く、逆に、子供を作りたがらない人や子供ができない人は、田舎などの一部地域では噂の対象になることさえあります。
また、妊娠して出産ということがある意味必須と考えられてきたトルコ文化においては、子作りにまつわる伝統も多く存在します。
さらに、小さな村などでは、産後に体の健康を取り戻して新生児との新しい生活に備えるため、40日間家の中で過ごす母親もいたりします。
トルコ文化やトルコ人の特徴5:食文化
食べ物はトルコ社会の中ではとても大切なもの。毎度の食事はアッラーの神からの贈り物で、楽しむものであり、無駄にしてはいけないと考えられているのです。
そのため、トルコの女性たちは丹精をこめ、何時間もかけて一生懸命料理をします。
朝食とパンは大切
特に朝食は一日の中で一番大切な食事で、多くの場合、卵、きゅうり、トマト、オリーブなどが含まれますが、忘れてはいけないのがパン。
パンは、朝食だけでなく他の食事でも食べられることになり、トルコ人の食生活の基本で、パンのない食事の席には座らないというトルコ人までいるほどです。
料理の特徴
トルコの料理に関して言えば、おそらく中央アジア、バルカン、そして中東料理の組み合わせと考えるのが良いかもしれません。
マイルドな辛みのある中東料理から、美味しいオリーブオイルの前菜といった地中海料理まで、様々な味を提供してくれるのが特徴です。
また、地域によっても違いがあり、それがトルコ料理を豊かにしています。
例えば、アナトリアでは豆がよく使われるのに対して、黒海地域ではトウモロコシを基本とした料理が一般的です。
覚えておきたいエクメク/チャイ/ソフラ・アダビ
さらに、トルコ料理を楽しむ上では次の3つのことを覚えておくようにしましょう。
まずは、エクメク(Ekmek:パン)。これは上でも触れたトルコ人が大好きなパンのことで、ほぼ毎食出てきます。
そして、次がチャイ(Chai:紅茶)で、トルコは世界第4位の紅茶の消費量を誇ることからも分かる通り、食後には頻繁に出されます。
そして、ソフラ・アダビ(Sofra Adabi:テーブルマナー)も重要。
トルコ人はテーブルマナーにとても重点を置きます。例えば、年長者が食事を始めるのを待ち、食事の前に「ベスメル(besmele)」と復唱するといった感じです。
ターキッシュコーヒーじゃなくて紅茶が国民的飲み物
一般的に信じられているのとは反対に、トルコ人たちはターキッシュコーヒー(トルココーヒー)を週に数回しか飲みません。
その代わり、彼らの国民的飲み物といえば紅茶。チューリップ型のガラスコップを使い、好みに合わせて砂糖で甘みを加えます。
さらに、多くの村、町、そして都市部に共通する特徴として、女人禁制の喫茶店で、男性たちがゲームをしながら紅茶を飲む光景を良く目にするはずです。
また、週末になるとお茶園が、家族連れや女性たちで賑わいます。
トルコ文化やトルコ人の特徴6:子供達が好きなゲーム
トルコは人口の中央年齢が30.2歳と、比較的若い人たちが多い国。そのため、子供達が道で遊んでいる光景を良く見かけることになります。
トルコ人の子供が良く遊んでいる遊びの中では、次の3つが一般的です。
- Korebe
- 日本の鬼ごっこのようなもの
- 「ebe(鬼ごっこの鬼)」が、目隠しをしたまま他の子どもたちを捕まえようとするゲーム。「ebe」に捕まえられたり触られた子供は次の「ede」になります。
- Saklambac
- トルコバージョンのかくれんぼ
- Uzun esek
- 馬乗りゲーム
- このゲームは、単純に「馬」となる人の背中に飛び乗っていくゲーム。何人かの連なった馬に出来る限りの人が乗っていき、どれだけ持ちこたえられるかを楽しみます。
(下がUzun Esekの例)
トルコ文化やトルコ人の特徴7:トルコの伝統的な公衆浴場(ハマム)
ローマの公衆浴場に由来し、オスマン帝国によって変化していったハマム(Hamam:伝統的な公衆浴場)は、トルコ文化の中で忘れてはならないもので、世界的にも有名です。
ただし現在では、水着を着て入ることを好む西洋人のための観光客向けハマムと、地元の人向けのハマムに分かれていることも多いので、本格的なハマムを経験してトルコ文化を味わいたいなら注意が必要。
ちなみに、地元の人向けの伝統的なハマムでは、通常は裸で利用することが多く、冷たい水を飲みながらサウナに座ります。また、週に一回、女性専用の日があります。
また、トルコのハマムで受けられる石鹸の泡を使った垢すりは、肌の角質除去に良いとされていて、観光客向けのハマムでは、様々な各種マッサージをオプションサービスとして選択出来るのが一般的です。
トルコ文化やトルコ人の特徴8:トルコ絨毯
トルコの家庭にお邪魔すると、トルコ絨毯やが誇らしげに敷いてあることに気づきます。
遊牧民時代から受け継がれてきたトルコ絨毯は、一般的にも使われている、伝統的でトルコ文化を感じられる物の一つです。
そんなトルコ絨毯は、お祝い事の贈り物として人気。
しかし、残念なことに最近では、悪徳業者による偽の絨毯が出回ってきています。
また、近年、室内装飾が近代化されてきたこともあり、工場生産された安いトルコ絨毯を選ぶトルコ人も多くいるため、目にするトルコ絨毯は伝統的な手作りの物ではないかもしれません。
トルコ文化やトルコ人の特徴9:割礼
トルコでは伝統的に割礼が行われており、都市部では少なくなってきたものの、地域によっては未だに行われています。
ただし、やり方に関して言えばかなり改善され、現在は昔ほど危険ではなくなりました。
以前は、地元に住む年配の男性が家の台所で儀式を行っていたこともあったようですが、最近は、特に国の西部(都市に近い地域)では、病院で行うことが一般的になっています。
トルコ文化の中で完全なる男性への移行の機会とされるこの特別な日に、思い出に残る時計などが少年へ送らるのです。
トルコ文化やトルコ人の特徴10:家に招かれた時の所作
「玄関先の知らない人は、神様のお客様」といった意味の言葉がある通り、トルコ人は伝統的にも文化的にも、高いホスピタリティを持つ人たちとして有名。
おもてなし上手で、新しい友人をしばしば自宅での夕食に招待します。
そして、そのような招待を受けた場合は以下の点を覚えておくと良いでしょう。
- 訪問者たちにはスリッパが用意され、玄関で靴を脱ぐことができます
- たくさんの食べ物が振る舞われ、断ることは失礼にあたるとされています
- 手土産は必要ありません
- しかし、西洋の文化に則ってワインなどを持参したいなら、主催者がお酒を飲むかどうかを確認しておきましょう(禁酒家の人や、家では飲まないという人も多くいます)
トルコ人に家に招かれたり夕食に招待されるのは、トルコ文化やトルコ人を知る上でとても嬉しいことです。
せっかくお呼ばれするなら、トルコのマナーに合わせながら気分良く時間を楽しめるようにしていきましょう。
トルコ文化やトルコ人の特徴11:人との繋がり
トルコ人は、家族や親戚を何よりも優先する文化を持っている人たち。
家族や親戚は頻繁に顔を合わせ、必要な際には誰もが何も言わずに助けてくれ、これがトルコにおいてはある意味「社会保障」的な役割をしています。
また、友達とのつながりも密です。
一週間に数回以上訪ねてくる客がいることは珍しいことではなく、この友達同士の強い絆を示すものとして、トルコのインターネット普及率と比較した場合のフェイスブックユーザー数は、世界で一番高いとも言われるほどです。
トルコ文化やトルコ人の特徴12:お祭り・祝日・お祝い事
トルコにの文化を象徴するお祝い事として「Ramazan Bayrami」と「Kurban Bayrami」を覚えておくのがおすすめ。
まず、Ramazan BayramiはEid-al Fitirとしても知られていて、四日間のラマダンの終わりを祝うお祭り。
この間は家族みんなが集まり、年配者が家を訪れて小さな子供たちはお菓子をもらいます。
この期間中に誰かの家を訪れれば、ほぼ間違いなく手作りのバクラヴァ(中東や中央アジアで一般的なスイーツ)を振る舞われるでしょう。
一方で、Kurban BayramiはEid-al Adhaとしても知られており、イブラヒムが彼の息子イスマイルを神のために犠牲にしたことを記念するものです。
伝統的に、このお祭りはほとんどのトルコ人が祝い、国内で二番目にメジャーな祝日です。
このお祭りの間は動物が犠牲となり、そのほとんどのお肉は貧しく助けが必要な隣人に与えられます。
そして、家族や親せきが集まり、みんなでお肉を料理してお祭りを楽しむのです。
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トルコ文化やトルコ人の特徴について知るべき12のことのまとめ
長い歴史を持ち、人種や文化のるつぼとして栄えてきたトルコの文化や、トルコ人の特徴として知っておきたい12のことを紹介してきました。
トルコへ行くことがあれば覚えておくと良いかもしれません。
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