毒ガエルの種類と名前一覧|世界各地16種の危険なカエル達

毒ガエルの種類と名前を一覧として紹介していきます。世界に散らばる16種の危険なカエル達について、画像と一緒に見ていきましょう。

多種多様な生き物の中には、毒を有するものがいますが、毒を有する危険な生き物達は美しい外見を持つ傾向にあります。

そして、このことはカエルにも当てはまり、世界に散らばる毒ガエルの多くはとても美しい体色をまとい、中には熱帯雨林の宝石とも呼ばれるものさえあります。

しかし、この美しい外見は同時に警戒色であり、毒ガエルの中には人間でさえも簡単に殺してしまうほど強力な毒を有するものもいるのです。

この記事では、そんな毒ガエルの中から16種類をピックアップして紹介していこうと思います。

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世界の毒ガエル1:モウドクフキヤガエル

モウドクフキヤガエルは、南米のコロンビアに棲息する固有種で、毒ガエルの中でも最も強い毒があるとされ、さらには全生物の中で最も危険な生き物の1つと数えられるカエル。

小さな体でも恐ろしく危険な存在となり得ることを示す、見本のような生き物です。

毒はこのカエルが摂取する食べ物から蓄積されていくとされるため、棲息環境や食べ物によって毒の程度が異なりますが、平均的な個体では体内に1ミリグラムほどの毒を保有しており、それだけで人間10~20人を殺す事ができるほど強力だとされます。

一方で、人間による棲息環境の破壊などによって、近年では絶滅が危惧されています。

世界の毒ガエル2:アシグロフキヤガエル

南米のコロンビアに棲息するアシグロフキヤガエルは、最初に紹介したモウドクフキヤガエルに似た外見を持つカエル。

名前に「フキヤガエル」とあるように、同じヤドクガエル科フキヤガエル属に分類されるため、両者は似通った存在であり、モウドクフキヤガエルに次いで、世界で2番目に強い毒性を持った毒ガエルだと言われます。

モウドクフキヤガエルよりも少し小さく、よりスリムな体をしていていますが、それでも人間を死に至らしめる強力な毒を有します。

世界の毒ガエル3:アウロタエニアフキヤガエル

アウロタエニアフキヤガエルは、フキヤガエル属の中でも比較的に強い毒性を持つカエル。

野生に棲息しているフキヤガエル属の中では、モウドクフキヤガエル、アシグロフキヤガエルに次いで3番目に強い毒性を持っており、南米のコロンビアに棲息しています。

小さい体と上手な歌で知られ、このカエルの鳴き声は「美しく鳴く鳥のよう」と形容されるほどです。

またオスは、強さを示すために取っ組み合いをして力で優劣を決めるのではなく、お互いに向き合って大声で鳴き声を上げ、片方が立ち去るまで鳴き続けるといった特性を持ちます。

しかし、いくら美しい鳴き声を持つといっても、このカエルの毒が開いた傷口や毛穴などに入ってしまうと、強力な痛み、発熱、発作が引き起こされてしまう可能性があります。

世界の毒ガエル4:キスジフキヤガエル

この美しいカエルはフキヤガエル属に属する毒ガエルであり、4番目に強い毒を持っているとされます。

同属のモウドクフキヤガエル、アシグロフキヤガエル、アウロタエニアフキヤガエルよりは少ない毒しか有しませんが、それでも軽々しく扱うことは出来ない危険な生物です。

コスタリカ南部に棲息するこのカエルの毒は、耐えがたい痛みと中規模の発作、麻痺状態などを引き起こします。

その生態や、どのようにして毒を生成しているのかについては、未だにハッキリとはわかっていませんが、他のフキヤガエル属と同じように、ジョウカイモドキ科の小さな甲虫を食べることで毒を作り出していると考えられています。

ただし、キスジフキヤガエルの毒は他のフキヤガエル属のカエルよりも弱いため、他の食べ物から毒を得ているのではないかとの推測もなされているのです。

世界の毒ガエル5:コバルトヤドクガエル

コバルトヤドクガエルは、南米諸国の1つであるスリナム共和国の南部からブラジルの北部で見つかっている毒ガエル。

派手な青色が特徴であると同時に、その体に浮かぶ黒い斑点模様は個体ごとに異なるのも特徴で、派手な体によって、見た目からすぐに毒を持つカエルと分かります。

捕食した食べものから毒素を蓄積していきます。

最近はペットとしても人気になりつつありますが、人間によって飼育される場合、食事が変わることで体内の毒素が失われていくことがよくあります。

世界の毒ガエル6:アイゾメヤドクガエル

他のヤドクガエル達はだいたい大きくても4cm程度なのに対して、アイゾメヤドクガエルは体長5cmにもなる、ヤドクガエル科ヤドクカエル属の中では最大の品種。

最も毒性が強いとされる、モウドクフキヤガエルやアシグロフキヤガエルなどのヤドクガエル科フキヤガエル属よりは毒性が弱い傾向にあり、長期間人間によって飼育された個体は毒を持たないとされます(ただし、素手で持つのは推奨されていない)。

現地の先住民達にアイゾメヤドクガエルの毒は、狩り用の毒矢に使う毒として重宝されてきました。

また、ギアナ高地の先住民族は、このカエルの毒をオウムの子供の皮膚にこすりつけ、オウムの羽の色を変化させるという風習を持っているとされ、これが、このカエルの名前のアイゾメ(藍染め)の由来になっていると言います。

世界の毒ガエル7:キオビヤドクガエル

ガイアナ、コロンビア、ブラジル北部、ベネズエラなど、南米の北部に分布しているキオビヤドクガエルは、体の色がハチに似ていることで知られる毒ガエル。

他の種と比べるとこのカエルの毒は危険性が低いとされますが、それでも捕食者にかなりのダメージを与えるほどの毒性を有します。

また、他の毒ガエルに比べて高温や乾燥に対する耐性が強い上に、物怖じしない性格を持つことなどから、ヤドクガエル種飼育の入門種として知られています。

世界の毒ガエル8:アラハダヤドクガエル

アラハダヤドクガエルは、コスタリカやパナマの一部に生息する毒ガエル。

鮮やかな赤い身体をしており、これは身体に秘めた毒性を警告する役目を果たしています。

そんなアラハダヤドクガエルは近年、生息地の減少、森林伐採、人間の移住や農業による環境悪化によって、絶滅の危険性が高い生物に指定されています。

世界の毒ガエル9:ヒメキスジフキヤガエル

ヒメキスジフキヤガエルは、縞模様が特徴的な毒ガエル。

中米のパナマとコスタリカに棲息していて、フキヤガエル属の中では、最も毒性が低い品種となっています。

とはいえ、フキヤガエル属自体が最も毒性の強い毒を有する毒ガエルたちの集まりなので、ヒメキスジフキヤガエルの毒も十分に危険。

見た目は可愛らしいものの、その毒は人間にとって致死的となりかねません。

例えば、この毒ガエルを食べようとした捕食者には心不全が起こってしまうといった具合です。

世界の毒ガエル10:セマダラヤドクガエル

セマダラヤドクガエルは、エクアドルやコロンビアの熱帯雨林に生息している美しいカエル。

しかし、このカエルを見かけたとしても、触るのは危険。

この毒ガエルは、5人の人間を殺す事ができるほど強力な毒を皮膚に有しているからです。

背中の鮮やかな色で覆われた模様は、レモンイエローから鮮明なオレンジ、輝かしい赤までと、様々で美しいですが、触るのは厳禁です。

世界の毒ガエル11:マダラヤドクガエル

コスタリカやパナマといった中米から、コロンビアといった南米北部にまで棲息するマダラヤドクガエルは、人間に様々な症状を引き起こすほどの毒を持っています。

緑色の体色を持つことで知られ、深い森の色、ミント、ライム、エメラルド、ターコイズなど、その緑色も個体によって様々です。

さらに、緑色にとどまることなく、パールイエロー、コバルトブルーといった色を呈することもあります。

世界の毒ガエル12:ハイユウヤドクガエル

コロンビアとエクアドルに棲息するハイユウヤドクガエルは、英語名を「harlequin poison frog(ハーレクイン・ポイズン・フロッグ)」と言う毒カエル。

その姿がまるで道化師のようなことから、「harlequin(道化師)」という独特な名前が付けられました。

有する毒はそこまで強くないとされますが、それでも先住民によって毒矢用の毒として重宝されてきたなど、小動物の命を奪うには十分に強力です。

世界の毒ガエル13:ミイロヤドクガエル

南米のエクアドル固有のミイロヤドクガエルは単に美しいだけでなく、とても小さな毒ガエル。

成体でも1~4cmほどの大きさにしかなりません。

しかし、このカエルを甘く見るのは危険。

このカエルは、人間の大人を殺すのに十分な毒を持っているのです。

一方で、このカエルの毒からは鎮痛剤が作れると考えられており、現在、開発が進行しています。

その鎮痛剤はなんと、モルヒネの200倍の効果を持つというから驚きです。

世界の毒ガエル14:イチゴヤドクガエル

コスタリカやニカラグア、他にもパナマなどの中米に棲息するイチゴヤドクガエルは、毒ガエルの中では決して強い毒を持っている品種ではありません。

しかしそれでもその毒は十分強力で、腫れや灼熱感を引き起こすことがあります。

体調は最大でも2.5cmほどと小さく、通常は鮮やかな赤色をしているのが特徴。

また、体色は15~30色ものバリエーションがあり、個体によって大きく異なります。

例えば、完璧な赤色から、そこへジーンズを履いたような青色の脚を持った個体、さらには、黒い反転や部分的に緑色を兼ね備えたものなど、様々なのです。

世界の毒ガエル15:セアカヤドクガエル

ペルー北部やコロンビア南部、そしてブラジル北西部に棲息するセアカヤドクガエルは、比較的毒性は低いとされる毒ガエルで、体長も1.5cmほどしかありません。

しかしそれでも、鳥のような小さな捕食者なら簡単に殺すことが出来ます。

また、このカエルは病気を持っていることが多いとされ、扱いには注意が必要です。

ちなみに、神経毒を持つアリを捕食することから、セアカヤドクガエルの毒は、そのアリに由来していると考えられます。

世界の毒ガエル16:コロボリーヒキガエルモドキ

中米や南米に棲息する他の多くの毒ガエルとは違い、コロボリーヒキガエルモドキはオメガエル科に分類されるカエルで、オーストラリアの亜高山帯に生息している毒ガエル。

また、捕食したものから毒素を吸収して体内に蓄積するのではなく、自身の体内で毒素を生成出来る珍しい性質を持つことで知られます。

脊椎動物で初めて、自身でアルカロイドを生成できる生物として注目を集めました。

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世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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