世界最大の花・世界一大きな花|ラフレシアかショクダイオオコンニャクか?

世界最大の花・世界一大きな花を紹介していきます。有名なラフレシアに始まり、ショクダイオオコンニャクやコウリバヤシなど、世界最大級の花に関する知識を増やしましょう。

世界には想像を絶する大きさを誇る生き物たちが存在します。

例えば、世界最大の動物とされるシロナガスクジラは体長34mで体重200トン近くになり、世界最大の木と呼ばれるアメリカのレッドウッド海岸で見つかる「ハイペリオン」という名前のセコイアの木は、なんと高さ115.92mを誇ります。

そして、このことは「花」についても同じで、世界最大級の花は一般的に想像される花よりも圧倒的に大きなサイズを誇るのです。

この記事では、そんな世界最大の花を紹介していこうと思います。

ただし、公認されている世界一大きな花以外にも、異なる基準で見ると世界最大級と言える花についても触れていきます。

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世界最大の花1:ラフレシア・アルノルディイ(単体の花として)

マレーシアやインドネシアの熱帯雨林に原生するラフレシアは、全寄生植物と呼ばれる、他の植物に寄生して栄養分を吸収し育成する植物。

また、葉、茎または根の内部の柔組織に水を貯蔵し、見た目のサイズに対して重量が重くなりやすい多肉植物(たにくしょくぶつ)で、非常に臭い腐臭を放つことでも有名。

その臭いは「腐った魚のようなとてつもない悪臭」と言われ、その臭いによって虫を花の奥まで誘い込み、そこにある雄しべから放出される花粉に付着した虫がその後、雌しべに触れることで受粉が成立するなど、ラフレシアを特徴付ける悪臭は重要な機能を持っていたりするのです。

そんなラフレシアには10を超える種が含まれ、中でも「ラフレシア・アルノルディイ」と呼ばれる種(日本では単にラフレシアと呼ばれることが多い)は、直径90cmにも達する巨大な花を咲かせ、全体の重さも10kg近くになり、「世界最大の花」や「世界一大きな花」と言われます。

一方で、実はギネス記録に登録されている「世界最大の花」は後ほど紹介する別な花となり、ラフレシアが世界一のサイズとなるのはあくまでも「単体の花」という条件下でのことです。

ちなみに、全寄生植物であるラフレシアは、ブドウ科の植物の根に寄生し、寄生の対象となった植物から直接花を咲かせるため、根や茎、そして葉などはないのが特徴。

また、花を咲かせるまでに2年かかるものの、花が咲き続けるのは3日しか持たないため、よっぽどラッキーでない限り花を咲かせたラフレシアをお目にすることは出来ません。

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世界最大の花2:ショクダイオオコンニャク(ギネス公認世界一)

食べ物の「コンニャク」はサトイモ科のコンニャク属に含まれる植物(Amorphophallus konjac)の球根(コンニャクイモ)から製造されますが、同じコンニャク属に含まれるのが公式な形で「世界最大の花」の称号を持つショクダイオオコンニャク(Amorphophallus titanum)。

インドネシアのスマトラ島の熱帯雨林に自生し、直径1.5、縦の長さは3.5mにまで達すると言われる世界最大級の花で、現在のところ、ギネスブックに「世界最大の花」として公認されています

ただし、世界一大きな花と考えられているショクダイオオコンニャクの花は、実は小さな花が集まった花序と呼ばれるもので、単体だけど巨大な花である「ラフレシア」とはこの点で異なります。

また、一見すると一つの大きな花のように見えますが、花序全体が上手くまとまることで一つの大きな花のような外見を作っている「偽花」です。

そんなギネスによって世界最大の花と認められているショクダイオオコンニャクもまた、ラフレシアのように強烈な悪臭を放つことで知られ、その臭いから「死体花」と呼ばれることさえあるほど。

この臭いによって虫をおびき寄せ、受粉を手伝ってもらうのです。

花を咲かせるには7年から10年ほどの成長を待つ必要がある上に、最短でも2年に一度、2日間しか咲かないため、開花に遭遇することは滅多になく、植物園などで育てられている場合もチャンスを逃したら、次の開花まで数年待たなくてはいけません。

世界最大の花3:コウリバヤシ

南インドやスリランカを原産地とするコウリバヤシはヤシ科の植物で、一見するとただの木に見えます。

しかし、花を咲かせて実を結び、種子によって繁殖する高等植物である顕花植物に分類されるコウリバヤシには、その幹の先端から分岐するように茎が伸びており、そこでは数百万の花が集まる「花序」を形成しているのです。

そして、この花序は最大で6〜8mになることもあり、その長さとしては世界一大きな花とも言えなくはありません

しかし、同じ花序であっても一つの花のように見える偽花ではないこと、さらに、直径を定義するのが難しいことなどから、世界最大の花と見られることは稀です。

また、ショクダイオオコンニャクは分岐しない茎から咲く世界最大の花序なのに対して、コウリバヤシは分岐した茎に集まるようにして咲く花序だという大きな違いもあります。

コウリバヤシは一方で、生涯で一度だけ、樹齢30年から80年頃の間に花を開花させるという特徴を持ち、その後、果実を実らせると寂しく生涯を終えます。

樹液はヤシ酒の原料として使われたり、葉は簡易的な傘や屋根などを作る材料として用いられるなど、現地では重宝されている植物です。

世界最大の花4:ヒマワリ

ヒマワリと言えば多くの人に愛されるなじみ深い植物ですが、世界最大の花や世界一の花としてヒマワリの花が挙げられることはほとんどありません。

実際、ヒマワリの花の直径は最大でも40cm程度であるため、上に挙げたラフレシアやショクダイオオコンニャクの花と比べると圧倒的に見劣りします。

しかし、コウリバヤシのように幹から伸びる木ではなく、茎が伸びるだけで木にならない植物(草本)としては、世界最大級の高さと大きな花をつける植物と見なすことが出来るのです。

通常でも3m近くの長さになり、これまでギネスに公認された最大の高さを誇るヒマワリは、2014年にドイツで記録されたもので、その高さは9.17mにもなりました。

そんなヒマワリの花もまた、単体の花のように見えますが、実は頭状花序と呼ばれる種類の花序で、多数の小さな花が集まって形作られていたりします。

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世界最大の花・世界一大きな花|ラフレシアかショクダイオオコンニャクか?のまとめ

世界最大の花を異なる基準で4つ紹介してきました。

公認されているショクダイオオコンニャクを始め、単体の花としては世界最大となるラフレシア、そしてコウリバヤシやヒマワリは、大きく成長した場合には想像を絶するサイズになることが分かります。

また、ラフレシア、ショクダイオオコンニャク、コウリバヤシの3つは稀にしか花を咲かせないため、実際に直接目にすることは難しいかと思いますが、ちょっとした雑学知識として頭に入れておくと良いかと思います。

もしも偶然にでも直接見る機会を得られるなら、幸運だと思ってその機会を絶対に逃さないようしましょう!

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