旧ソ連の国一覧|名前・英語名・各国(ソビエト連邦構成共和国)の基本情報付き

旧ソ連の国の一覧を確認していきましょう。各国の名前や英語名、そして基本情報を合わせて紹介していくので、必要に応じて参考にしてください。

1922年から1991年に存在し、冷戦中にはアメリカ合衆国と世界を二分するほどの力を持っていた大国「ソビエト社会主義共和国連邦」、通称ソ連は、多くの共和国から構成された連邦国家でした。

そのソ連を構成していた旧ソ連の国々には、どういった国が含まれていたのでしょうか?

また、ソ連崩壊後の現在は、どのような状況になっているのでしょうか?

旧ソ連の国一覧として、名前や英語名と合わせて各国の基本情報までをまとめておくので、参考にしてください。

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旧ソ連の国一覧

ソビエト社会主義共和国連邦は、次の15ヵ国が共和国という形で構成されていました。

旧ソ連を構成していた15ヵ国を名前と英語名付きで簡単に紹介!

以下では、旧ソ連を構成していた15ヵ国それぞれについてみていきます。

旧ソ連の国1 – 名前:アルメニア(英語名:Armenia)

アルメニア共和国は、旧ソ連時代にアルメニア・ソビエト社会主義共和国と知られていた南コーカサス地方の小国。

その国土は関東地方と同じぐらいと言われ、周りを他国に囲まれた内陸国です。

現在は隣国のトルコやアゼルバイジャンと外交を結んでおらず、特にアゼルバイジャンとはナゴルノ・カラバフを巡って対立しており、これが同国の発展を妨げる大きな原因となっています。

ただ、2018年に同国内で起こった無血のアルメニアビロード革命によって、政府の腐敗などが払拭されつつあり、戦略次第では今後、主にITの中心地として栄えていく可能性を持っています。

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旧ソ連の国2 – 名前:ジョージア(英語名:Georgia)

歴史的に南コーカサスの中心地として栄えてきたジョージア(旧グルジア)は、東ヨーロッパと西アジアの十字路にあるような国で、広さはアルメニアのおよそ2.5倍。

ソビエト時代には、グルジア・ソビエト社会主義共和国と呼ばれており、ソ連の二代目最高指導者「ヨシフ・スターリン」の生まれ故郷。

現在は政治体制の改革やそれに伴う経済発展を見せており、南コーカサス地方においては最も展望が明るいと言える国です。

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旧ソ連の国3 – 名前:アゼルバイジャン(英語名:Azerbaijan)

アゼルバイジャン共和国は、アルメニアやジョージアと同じように、南コーカサスに位置する国で、かつてはアゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国と呼ばれていた国。

南コーカサスの他の2国はキリスト教なのに対して、アゼルバイジャンはイスラム教の国で、また民族的にはトルコと共通するデュルク系民族の祖先を持っているのが特徴。

有名なバクー油田から多くの原油を産出出来るため、オイルマネーによって首都のバクーは表向き絢爛豪華です。

しかし、実際には少数の富める者と大多数の貧困層がおり、加えて現在の大統領「イルハム・アリエフ」は、独裁に近い政治を行っているといった問題が指摘されることもあります。

旧ソ連の国4 – 名前:エストニア(英語名:Estonia)

ヨーロッパ北東にあるいわゆるバルト三国を形成する一つのエストニアは、エストニア・ソビエト社会主義共和国と呼ばれていた国。

1918年にソ連が形成される前のロシア(ロシア帝国)から独立したものの、第二次大戦中の1940年にソ連軍によって侵攻され、ソ連の一部となった歴史を持ちます。

現在では、ITに強い国として知られ、この国で生まれたSkypeは非常に有名。また、あらゆるものをIT化することで、小国でありながら非常に生産性が高い国として世界中から注目を集めています。

ちなみに、他のバルト三国にも共通しますが、エストニアはソ連崩壊前にすでに独立国として承認されていた旧ソ連の国の一つです。

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旧ソ連の国5 – 名前:ラトビア(英語名:Latvia)

バルト三国の一つラトビアは、ソ連時代にラトビア・ソビエト社会主義共和国と呼ばれていた国。

エストニアと同じようにロシア帝国から独立後、1940年にソビエトに占領されたものの、1941年にはドイツに占領され、再び1944年にソビエトに占領されることで最終的にソ連を構成する共和国の一つとなった複雑な歴史を持ちます。

同国もエストニアほどではないにしろ、インターネット環境が整えられてきており、特に首都のリガでは世界的にも優れたネット環境になりつつあります。

旧ソ連の国6 – 名前:リトアニア(英語名:Lithuania)

リトアニアも、かつてソ連を構成しており、当時の名前はリトアニア・ソビエト社会主義共和国

1940年にソ連から侵攻されたことで独立を失いソ連の一部となり、他のバルト三国と同様に、ソ連崩壊以前に再び独立を勝ち取った国です。

独立後はすぐに市場経済を取り入れるための改革に着手し、その努力の甲斐もあって現在は、一人当たりの名目GDPが16,700ドル、PPPベースだと約30,000ドルと、他のバルト三国と同様に、もう少しで先進国に仲間入るするぐらいまでの発展を遂げています

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旧ソ連の国7 – 名前:タジキスタン(英語名:Tajikistan)

タジキスタンは中央アジアにあって山地が多い内陸国。

かつてはタジク・ソビエト社会主義共和国と呼ばれており、1929年よりソ連を構成する共和国となりました。

一方、ソ連が崩壊する直前に独立を勝ち取って以降は、様々な集団による内戦が勃発し、貧困や迫害が発生。

これまで50万人以上の住民が国外に逃れたとも言われます。

また、現在の大統領エモマリ・ラフモンは終身大統領となってほぼ独裁状態が続き、これがまた、同国の一般市民の多くを貧困に追いやっている原因となっています。

旧ソ連の国8 – 名前:キルギス(英語名:Kyrgyz)

タジキスタンの隣にある中央アジアの国キルギスもまた、山地が広がる内陸国で、ソビエト時代にはキルギス・ソビエト社会主義共和国と呼ばれていました。

タジキスタンと同様に非常に貧しい国であり、特に21世紀に入ってからは何度も大きな政変に見舞われ、それが元で内政は極めて不安定な状態が続いています。

旧ソ連の国9 – 名前:ウズベキスタン(英語名:Uzbekistan)

ウズベキスタンは、他の旧ソ連を構成していた他の中央アジアとも少し違う「二重内陸国」という特徴を持つ国。

二重内陸国とは国境を2回以上越えないと海に到着出来ない国のことです。

そんなウズベキスタンは、サマルカンドにある「ビービイー・ハーヌム・モスク」が観光名所として知られている、ソ連時代にはウズベク・ソビエト社会主義共和国と呼ばれていた国。

一方、ウズベキスタンは「報道の不自由ランキング」で常に世界の上位に食い込み、また、国民の4%近くが人権侵害を受けていると言われる悪名も持っており、国民の40%以上が貧困に陥ってしまっています。

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旧ソ連の国10 – 名前:トルクメニスタン(英語名:Turkmenistan)

中央アジアの中でも西側がカスピ海と隣接するトルクメニスタンは、1882年にはロシア帝国に編入され、そして1924年にはトルクメン・ソビエト社会主義共和国としてソ連に再編入された歴史を持つ国。

元々は遊牧生活を中心にして生活する人々が多かったものの、ソ連下で農業の集団化を推し進めらた結果、伝統的な生活は破壊されてしまいました。

ちなみに、トルクメニスタンも他の旧ソ連に属していた中央アジア諸国と同様に、独裁に近い体制となっていますが、世界的に見ても豊富な天然資源のおかげで、比較的一人あたりの所得は裕福な国です。

また、永世中立国という立場をとっていることでも知られています。

旧ソ連の国11 – 名前:カザフスタン(英語名:Kazakhstan)

カザフスタンは世界最大の内陸国で、旧ソ連を構成していた国の中でもロシア連邦についで大きな国土を誇る国。

その面積は約270万㎢とされ、日本の国土のおよそ7.2倍にもなります。

ソ連時代はカザフ・ソビエト社会主義共和国と呼ばれ、1936年にソ連の一部として設立されました。

その広大な国土には多くの天然資源が眠っており、その資源に依存しながらも大きな経済成長を遂げ、イメージ的には東南アジアのマレーシアと同じ程度の一人当たりの所得を誇ります

ただし、この国も他の旧ソ連の中央アジア諸国と同様に、独裁に近い治世が敷かれ、また、人権侵害が問題となっています。

旧ソ連の国12 – 名前:モルドバ(英語名:Moldova)

モルドバは西をルーマニア、東をウクライナと隣接する東ヨーロッパの小国で、ソ連時代はモルドバ・ソビエト社会主義共和国として知られていた国。

バルト三国と同じ1940年にソ連によって侵攻され、それ以後、ソ連を構成する共和国となっていました。

ちなみにモルドバ人は、ルーマニア人と同じ人々であり、ロシアの東スラブ人とは異なる民族です。

モルドバの東部の一部である「沿ドニエストル(えんどにえすとる)」には、ロシア人やウクライナ人(どちらもスラブ系民族)が多く住んでいるため、事実上の独立状態にあり、この沿ドニエストルとモルドバの間で起こってきた紛争によって同国の国内経済は疲弊。

そこへ他の要因がかさなり、現在、ヨーロッパの最貧国とも言われる国となっています。

旧ソ連の国13 – 名前:ベラルーシ(英語名:Belarus)

バラルーシは東ヨーロッパに位置し、世界最北の内陸国として知られる国。

現在のベラルーシは、1919年にロシアの支配下にあった地域で設立された「白ロシア・ソビエト社会主義共和国(ベラロシア・ソビエト社会主義共和国)」がソ連から独立したことで名前を変えた国家です。

ソ連から独立後はロシアとことあるごとに対立してきており、両国の関係は不安定な状況だと言えます。

また、ヨーロッパの国としては最後の独裁国家と言われますが、国民の生活は安定しており、所得も旧ソ連の国の中では比較的高いのが特徴です。

旧ソ連の国14 – 名前:ウクライナ(英語名:Ukraine)

南が黒海と隣接するウクライナは、東ヨーロッパに位置する国の一つで、ソビエト時代にはウクライナ・ソビエト社会主義共和国という名前で1922年よりソ連へ加盟していました。

ウクライナは、歴史的にも隣国ロシアと非常に深い関係を持っており、ソ連から独立後もロシアと緊密な関係を維持していましたが、ここ最近は親ヨーロッパ派の人口が増え、2014年に起きたクリミア併合が決定的となり、現在はヨーロッパ寄りの国になりつつあります。

また、人口規模が約4500万人と大きいため、国としての経済規模はそこそこですが、一人当たりのGDPは低く、今後、如何にして経済成長を成し遂げていくかが課題です。

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旧ソ連の国15 – 名前:ロシア(英語名:Russia)

約1700万㎢の国土を持つロシアは、世界一広い国で、ソ連時代にはロシア・ソビエト連邦社会主義共和国として、ソ連の中心的な役割を果たしていました。

例えば、ソ連時代においてロシアは、ソ連の人口全体の半分以上を抱えていたとされ、また、中央集権による政治体制によって、ソ連時代のほぼ全期間に渡って支配的な立場にいました。

一方、ソ連が崩壊した後、ロシア連邦として姿を変えましたが、ソ連崩壊後から約10年間は政治的、経済的な混乱に見舞われ、深刻な経済危機を経験して社会インフラが崩壊。

多くの市民が苦しんだ結果、暴力的な犯罪、極端な汚職、組織犯罪、など無法状態と言える状況が続いていました。

しかし、2000年以降は経済発展を見せ、直近では経済成長が停滞しているものの、それでも昔に比べたらロシア国内は圧倒的に安全になり、国民の生活にもある程度の余裕が出てきています。

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旧ソ連の国一覧|名前・英語名・各国の基本情報付きのまとめ

ソ連を構成していた国を簡単に紹介してきました。

ユーラシア地域に関する現代の歴史や、ソ連について理解する上で役立つと思います。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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